About me

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村山泰章と申します。現在、国際医療福祉大学医学部医学科に在学しながら、理論疫学・計算論的疫学・感染症疫学の領域にて感染症数理モデルを用いた研究を行っています。

メールアドレス: hiromura319[at]gmail.com



Interests

感染症疫学

  • 感染症の伝播ダイナミクスと制御に関する定量化
  • 理論的枠組みの構築
  • ベイズ推論
  • COVID-19
  • M痘 (サル痘)

私の研究テーマは公衆衛生に資するような感染症の流行ダイナミクスの数理的な定式化を地盤に置いています。 直接伝播のある感染症においては、「感染者と被感染者」の関係がデータ生成過程においてついて回ります。 これを従属性現象といい、それによってデータ生成過程がnon-i.i.d.、すなわち独立同分布の仮定できない機構として存在しています。 このような性質と、感染日が(狂犬病などを除き基本的に)不明であること、そして不顕性感染や確定バイアスなどによる未報告の存在から実際の感染者数が不明であることから、その他の疫学領域と一線を画する理論構築を行っているのが感染症疫学における感染症数理モデリングです。 感染症数理モデルは、このような性質のあるデータ生成過程を再構築するために必要です。
私の主な関心は、自然史・伝播ダイナミクス・そしてその制御の効果(非薬理学的介入とワクチンなど)を定量化し、また、それらの解析に関する理論構築を行うことです。




Brief CV



  • RA, 東京大学公共政策大学院 (仲田泰祐 准教授), 2021 - (現在)
  • RA, 千葉大学社会科学院 (米倉頌人 助教), 2021 - 2022
  • 参与, 厚生労働省新型コロナ対策推進本部 (西浦博 教授; 任命権者: 厚生労働大臣), 2020 - (現在)
  • 医学生, 国際医療福祉大学医学部医学科, 2019 - (現在)

  • Recent activity

    • 2023.05.14 このwebisteを更新しました。
    • 2023.05.09 GW期間にブリュッセル(ベルギー)にて行われたresearch consortium meetingに参加しました (other attendees: Akira Endo, Sung-mok Jung, Fuminari Miura, Miina Yanagihara, Toshiaki Asakura)。
    • 2023.04.29 先日第二著者としてScience誌に論文が掲載されたことに伴い、『Science誌に載った日本人研究者』という雑誌に特集していただきました。
    • 2022.11.16. 第一著者として行ったサル痘に関する論文(プレプリント)をmedRxivに投稿しました:
    • 本研究は先日Scienceにて発表したサル痘の疫学に関する論文のフォローアップ研究です。現在サル痘の流行が減少傾向にあるのはなぜかという点に関して示唆を出しました。簡単には、MSM内の性的接触ネットワークが裾野の重い分布上で免疫が蓄積することで集団免疫閾値がMSM人口の1%以下になることが現在の流行状況を説明可能であることを示唆しました。
    • 2022.09.24 先日自分主導の研究成果の発表が行われたUKHSA-JUNIPER MPX Network Modelling Seminarのレポートが出て、Contributorsにリストされました:
    • 2022.09.22 第二著者として行ったサル痘に関する論文がScience誌に掲載されました:
    • UKにおける経験的性的パートナー数データを用いて性的接触ネットワークを再構築し、非エンデミック地域においてサル痘が国際的にMSM集団内で流行した理由を定量的に明らかにしました。MSM内の性的接触ネットワークが裾野の重い分布であるという、その他の集団にはない性質が基本再生産数を1を大きく上回るものとしていたことから、MSM集団に感染が到達したために現在のサル痘流行が起きたと示唆しました。
    • 2022.09.10. コロナパンデミック政策研究会のカンファレンスに招待していただき、ワクチン・医療逼迫・気温がCOVID-19の伝播性または病毒性に与える影響について発表しました。
    • 2022.09.06. 現在自分主導で、遠藤さんなどLSHTMの研究者と進めているサル痘の最新の研究結果が、UKHSA-JUNIPER MPX Network Modelling Seminarにて紹介されました。
    • 2022.08.24. 先日early releaseで公開された論文(Emerging Infectious Diseases誌)が同雑誌の9月号に出版・掲載されました:
    • 2022.07.16. 筆頭著者としてのプレプリント(未査読論文)をmedRxivに投稿しました:
    • 本研究では、複数variant存在下で、ルーチン的に収集される集団レベルのサーベイランスデータのみを用いて、variantごとの感染予防効果を、その減弱具合も含めて推定する手法を提案しました。本研究は、千葉大学の米倉さんとLSHTMの遠藤さんとの共同研究です。
    • 2022.07.15. 日本熱帯医学会学生部会において、感染症疫学および感染症数理モデルの入門をテーマに講演しました。

    Publications

    Article (†: equal contribution)

  • Endo A, Murayama H, Abbott S, Ratnayake R, Pearson CAB, Edmunds WJ, Fearon E†, Funk S†. Heavy-tailed sexual contact networks and monkeypox epidemiology in the global outbreak, 2022. Science. 2022 Sep 25;0(0):eadd4507.
  • Ko KY, Murayama H, Yamasaki L, Kinoshita R, Suzuki M, Nishiura H. Age-Dependent Effects of COVID-19 Vaccine and of Healthcare Burden on COVID-19 Deaths, Tokyo, Japan. Emerging Infectious Diseases. 2022;28(9).
  • Murayama H†, Yamasaki L†, Hashizume M. The impact of temperature on the transmissibility and virulence of COVID-19 in Tokyo, Japan. Scientific Reports. 2021;11(1):24477.
  • Murayama H, Kayano T, Nishiura H. Estimating COVID-19 cases infected with the variant alpha (VOC 202012/01): an analysis of screening data in Tokyo, January-March 2021. Theoretical Biology and Medical Modelling. 2021;18(1):13.

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